長年、演技者として活躍している人でも簡単にできることではありません。しかし、出演者の皆さんはこの過酷な企画に参加を決めてくださいました。僕がラブコールを送った時、不安だと言った人、楽しそうと言った人、それぞれのリアクションがありましたが、すべての人が"役者"の顔をしていたのをよく覚えています。今回は、僕の夢でもあった女性キャストの方の参加も決まっています。人間と人間の関わり合いを描くこの企画。同性では描けなかった新たな心の交流を生み出してくれるはずです。どんな状況であっても演じる事を心から楽しむことが出来る最高のキャストがそろった以上、面白くならないわけがありません。僕は全公演出演しますが、とてつもない猛者達と渡り合うために今から体と心を研ぎ澄ましておきます。
『AD-LIVE』は荒唐無稽なセリフのやりとりではなく、決められたドラマの流れに寄り添い真実のセリフを紡いでいかなければなりません。不自由の中でどれだけ自由に暴れられるのか?さらに『AD-LIVE』では、皆様から事前にいただいたセリフ達が入っているアドリブバッグの存在も、より物語をヒートアップさせてくれます。出演者にとって"味方"にも"敵"にもなるこのバッグは、ストーリー自体を大きく動かすほどの力を持っています。つまり、皆様もこの舞台の参加者のひとりなのです。不確定要素だらけのドラマの結末は、感動なのか?爆笑なのか?脚本を書いている僕ですらまったくわかりません。演技者達のぶつかりあいの果てに待つ、誰も知らない奇跡の瞬間を、ぜひ劇場でご覧ください。皆様のお越しを心よりお待ちしております。
AD-LIVE総合プロデューサー 鈴村健一